福岡県森林組合連合会 身近な樹木図鑑








概  要



●原木市場の役割

 浮羽事業所は、福岡県森林組合連合会が運営する原木市場です。昭和35(1960)年、浮羽町内(現・うきは市)に素材共販所を開設したのが始まりで、平成元(1989)年には浮羽町内(現・うきは市)に素材共販所を増設、同4(1992)年に浮羽町の千足・山春両素材共販所を浮羽事業所に統合し、現在に至っています。
 原木市場の役割は、山から出荷された材を樹種、長さ、径級、品種、摘要などに細かく分け、それぞれに椪(=はや、はい)積みし、定期的に市を開催して製材所等に販売することです。



●原木市場の仕組み

浮羽事業所の場合、一回の市で250椪〜350椪に選別、椪積みされた原木が競りにかけられます。
 福岡県の場合、他県に比べて木材の品種が多く、出荷者も多いので、宮崎県、鹿児島県と比較しても選別の手間がかかります。市売りは、買方に対し売り手(市場の職員)が一椪ごとに単価を入札してもらい、一番高値の買方が落札とします。
 市売り方法は一般競争入札としています。タルキ、バタ材は一本単価、それ以外は立方メートル単価とします。



●材の集荷と選別

 県内各地(朝倉農林事務所管内約8割)から、5万立方メートル前後の材が、この原木市場に集荷されます。集められた原木は、樹種(スギ、ヒノキ、広葉樹等)、長さ(2m、3m、4m、6m等)、径級(皮を外した最小直径)、品質(色、年輪等)、摘要別(直、曲、大曲、腐れ、キズ等)、品種(トヤマ、ウラセバル等)ごとに選別されます。製材所が分業化しているため、各用途に適した原木を購入するのです。
 選別された原木は、広い市場の敷地に椪積みされ、市の日まで保管されます。
 市は月2回、入札方式で開催されます(相場制)。



●原木選別の流れ

1)トラックで運び込まれた原木は、樹種、長さ、品質ごとにグラップルで選別されます。
2)選別機(22レーンの仕分け機能)では、まず出荷者記号(出荷者マーク)が木口に付され、オペレーターが曲がり具合等の品質を判別。スキャナーで最小径級が判別され、指定されたレーンに原木が落とされ、振り分けられます。
3)選別された各レーンの材は、リフトで運ばれ、指定された場所で再度品質チェックをしながら椪が作られます。
4)積まれた椪に対し、椪番号(月・市回数)が付され、出荷者毎、1本毎の径級等を検収し、電算処理(出荷者毎・椪毎に整理)されます。



市場用語について・・・市場でよく使われる用語を説明します
タルキ 径級が3〜9cmの材
バタ(母屋角)
[もやかく]
径級が10〜13cmの材。ヒノキは10〜11cm
土台[どだい] ヒノキだけで、12〜13cmの材
柱(一等土台)
[はしら・いっとうどだい]
14〜16cm
中目(18上)
[なかめ・18かみ]
18〜22cm
八寸上(24上)
[はっすんかみ・24かみ]
24〜28cm
尺上(30上)
[しゃくかみ・30かみ]
30cm〜
通し柱
[とおしばしら]
6m材
一間物
[いっけんもん]
2m材
二間物
[にけんもん]
4m材
十尺物
[じっしゃくもん]
3m材




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